儚いという言の葉

日本人は、むかしから儚いものを美しいとしました。

人の心は、儚い。

感情は、日々揺れ動き、大切なものすら、一瞬で見失う。

 

大切なものを、見失う。

 

 

見失って、

失って気づく。

 

本当に大切なものに。

 

だけど、できれば失うまえに、

自分にとって大切なものは気づかなくちゃいけないし、

もし失ったとしても、修復作業を行いたいこともある。

 

 

情報がスピーディになり、

多様化が進み、

選択肢がふえ、

取捨選択がしやすくなったぶん、

あっという間に失ったものを、

そのまま失ってしまったまま、

放置して忘れてしまうことも。

 

 

仕事や人間関係や家族。

 

代わりはいくらでもいるし、

失った穴は、別のなにかがすぐに埋めてくれる。

 

 

「インスタント」

「イノセンス」

 

刺激は楽しくて、

刺激を繋いでいれば、それなりに楽しめる。

そして、やがて飽きる。

 

 

儚いという言葉を、

私たち日本人は愛しがちだ、と

たまに思うことがあります。

 

文 Natte

写真 inaba keita