「月が綺麗ですね」ー”I love you”の訳し方

“I love you”あなたなら、どのように訳しますか?

日本でもっとも有名な文豪のひとり、夏目漱石。彼はかつて英語教師をしていました。

ある日、生徒の一人が”I love you”を「我君ヲ愛ス」と訳しました。

すると漱石は「日本人がそんな台詞を口にするものか。

『月が綺麗ですね』とでも訳しておけ。それで伝わるものだ」と言った、

そんな逸話があります。

 

「I love youの訳し方」

引用(一部省略)▶︎著 望月竜馬より

 

 

 

実際に、漱石がそんなことを言ったかどうかは定かではないそうです。

「あなたのことが好きです。」

ただそれだけの言葉には、たくさんのストーリーがある。

 

言葉では表現しきれない気持ちを伝えること。

 

「月が綺麗ですね。」

 

余白の表現力の豊かさが、美しいと思いながらも、

実際にそう言われても、

” I love you”だとは気づかないかもしれない。

 

気づいてほしいような、気づかないでいてほしいような。

 

日本の文化や所作を見つめていくと、

そんな曖昧で控えめな奥ゆかしい表現をたびたび見かけます。

 

恋する気持ちは永遠には続かないから、

そんな曖昧なあそびを楽しんでいたのかもしれない。

 

きっと、永遠を信じてみたいから。

 

そんなふうに思ったりしました。

 

文・絵 Natte